Bike Maintenance FILE#033 ヘッドカバーガスケット交換 その1

ふと気が付くとシリンダーヘッドカバーのガスケットからオイルが滲んでいた。滲み箇所は前バンクと後バンクの共に左側。サイドスタンド停めでオイルが溜る所だ。

ここのガスケットはゴム製なのだが、車齢20年を迎え、ゴム自体がもろくなっていたところに去年から使い始めた100%化学合成オイル(ヤマルーブ プレミアムシンセティック10W-40)がトドメを刺したか?


オイル滲みがひどくならないうちにガスケットを交換しよう。

交換手順を確認しようと思い、ヤマハのサービスマニュアルを見るが、オン・ビークルでのガスケット交換手順は載っていない・・・。そこでネットを検索すると、どうもキャブを含めてシリンダーヘッドから上に位置している部品をあらかた外さないと、シリンダーヘッドカバーが外せないらしい。

なんか面倒くさそうだけど、バラしを省略して悪戦苦闘するより、最初から思い切ってバラしてしまった方が結果的に作業が楽かな? なんて思いながら朝8時から作業開始!


まずはエアクリBox外し。


続いて、キャブを左側から引き出すため、邪魔になる電装パネルをバラす。

後付け部品が多いので、ノーマル車両より配線が多いです。


コネクターを抜いてきれいさっぱり。

V-boostコントローラとウィンカーリレーユニットが同じ形状のコネクタなので、間違わないようにマーキング。


アクセルワイヤーのケーブルシリンダーもバラす。


キャブ側の燃料ホースはクランプを緩めて引き抜く。

キャブASSYは上方に引き上げてインシュレーター(ゴム筒)から抜けたら、車体左側へ引き出す。

ちなみにキャブASSYは上方に引き上げる時は、ダイヤフラムカバーを掴んで、一箇所ずつインシュレーターから抜いていくと抜けやすい。


外れたキャブASSY。

V4エンジンなので4個のキャブが四角に組まれている。

13年ぶりにキャブを外したが、さすがに汚い。


こっちはインテーク側。

インシュレータは13年前に一度新品に交換しているが、4個ともヒビ割れ発生。

これはVmaxのお約束の症例なので、交換部品を用意済。


さて、バラしの方は冷却系へ。

クーラントを抜いて、作業の邪魔になりそうなシリンダーヘッドのクーラントホースを外す。

クーラントのマニホールドも邪魔なのでラジエタごと車体前方へ追いやる。

去年クーラントホース交換しているので、手順は分かっているしホースの固着も無く、サクサク進む。

このあと、ゴムシールドを外して、V-boostのワイヤをサーボ側で外す。

これで前バンクの作業スペース確保完了。


・・・FILE#034 ヘッドカバーガスケット交換その2 へ続く



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