陽気が涼しくなってきたので、重整備のやる気が出てきたぞ~。


って事で、本日は車の下に潜ってステアリングのピットマン・アームの交換。

クライスラー車はピットマン・アームにセンターリンクにハマるボール・ジョイントが付いていて、長年乗ればボール・ジョイントがヘタる。だからピットマン・アームは消耗品なんだな。

ちなみにGM車だと逆にセンターリンク側にボール・ジョイントが付いているから、センターリンクが消耗品。どっちの作りが良いのかなぁ?


オイラのMONACOのピットマン・アームは見るからに新車の時から交換した形跡無し。

しかし、くたびれたピットマン・アーム君とも今日でさよなら。できるかな・・・?


さてさて、交換作業開始。

先ずはセクター・シャフトの固いナットを力づくで緩める。


これがセクター・シャフトのナット用のソケット。15/16インチじゃないよ、1-5/16インチだよ!つまり 33.3mm 。差込も1/2じゃなくて3/4・・・デカイ。

持っていないサイズのソケットだったので、工具屋に行って買ってきた。

でもデカ過ぎてピットマン・アーム以外には出番は無さそう。


そんでもって、次はセンターリンクにハマっているボール・ジョイントのテーパー嵌合をプラーで分離。

宙ぶらりんのセンターリンクは何かと邪魔なので、アイドラー・アーム側のボール・ジョイントも分離して、下方へ追いやってしまった。


ピットマン・アームが自由になった所で、セクター・シャフトから抜き取る。

と言っても、ギチギチにハマっているので、ちょっとやそっとでは抜き取れないから専用工具の登場。

その名も「ピットマン・アーム プラー」さん。このプラーもピットマン・アーム以外には出番は無さそう。


こんな風に、ピットマン・アームに引っ掛けて、センターのボルトを締め込んでセクター・シャフトからピットマン・アームを引き抜くって仕組み。

専用工具があれば楽勝と思って、プラーのボルトを60cmスピンナー+人力で締め込んだが、ピットマン・アームは本当にガッツリ嵌っていて、力を入れるとスピンナーがしなりまくって、今にも折れそう。

そこで、スピンナーはやめて、電動インパクトでガンガンに叩きまくって抜いた。


これが使った電動インパクト。性能は240N。


36年ぶりにピットマン・アームの抜けたセクター・シャフト。汚い。


ピットマン・アームの新旧比較。新品はAC Delco製。

今まで付いていたピットマン・アームのボール・ジョイントはガタこそ無いものの、指で簡単にグリグリできるほどユルくなっていた。


新品のピットマン・アームを取り付ける前にセクター・シャフト周りをスクレーパーで掃除。

セクター・シャフトのシールからのオイル漏れは無し。ヨシヨシ。


セクター・シャフト周りを掃除して、ふと床を見れば・・・。36年分のアカってとこかな。


新品の方は、外した時の逆の手順で組み付け。


最後にボール・ジョイントにグリスを注入して作業完了。


作業時間は正味2時間ってところ。

交換後はステアリングの遊びが減って、切り始めの手ごたえにシマリが出た。いい感じ。

「FILE# 29 関節に気をつけろ」、「FILE# 80 お役ゴメン」と合わせて、ステアリング・リンケージはリフレッシュ完了。 


2010.10.11 


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